コラム
〜カラーリング編〜
今ではサロンでも自宅でも染めること自体が当たり前になっています。今回はそんなカラーリングの歴史ついてのお話です。
染毛剤の起源とは
旧石器時代後期、儀式の際に樹木の汁等を使って髪を染めたことと言われています。《諸説あります》
今日の酸化染毛剤で広く使用されているパラフェニレンジアミンは、1863年にドイツのA.W. ホフマンが発見しました。
1833年にはフランスのP.モーネが過酸化水素との組み合わせによるヘアカラーの特許を取得しました。これが現在の酸化染毛剤の原型となっています。
日本で酸化染毛剤が使用されるようになったのは1907年《明治40年》頃であり、パラフェニレンジアミンの水溶液を用いて染めていました。
この頃はまだ、過酸化水素水で酸化する技術がなかったため、空気酸化により2時間ほどかけて染めていたと言われています。
しかし1916年《大正5年》には、パラフェニレンジアミンと過酸化水素を用いたヘアカラー剤が発売され、染毛時間は30分と大幅に短縮されました。
1990年代以降は若年層を中心に茶髪ブームが起こり、現在では女性が染めるのはもちろん、男性にとってもごく日常的なものになり、髪を染めることが当たり前の時代になりました。
旧石器時代 | 樹木の汁等を儀式の際に使用。 |
紀元前3000 | エジプトやアッシリア等では草花の色素であるヘナやインディゴ等で染毛。 |
紀元前350 | ギリシャ人が髪をブロンドに染めたとの記録が残る。 |
1183 | 平家物語に墨での白髪染めが記述される。 |
1818 | 過酸化水素の発見。 |
1863 | ドイツ人がホフマンがパラフェニレンジアミンを発見。 |
1883 | フランス人モネーがヘアカラーの特許出願。 |
1905《明治38年》 | オハグロ式《媒染染毛法:タンニン酸+鉄》。 |
1907《明治40年》 | 日本で酸化染料によるヘアカラー導入。 |
1916《大正5年》 | 国内で酸化染料が工業化され過酸化水素を用いたヘアカラーがホーユーより登場。 |
1955《昭和30年》 | オシャレ染めの開発が始まる。 |
1965《昭和40年》 | オシャレ染めが流行し、ブリーチ、カラーリンス、カラースプレー、ヘアマニキュア等の開発が始まる。 |
1970《昭和45年》 | 自分で染めるホームユースのヘアカラー剤が流行し始める。 |
1985《昭和60年》 | ヘアマニキュア、酸性カラーが流行し始める。 |
1990《平成2年》〜 | 若年層から明るさと色調を主張するヘアカラーブームが沸き起こる。 |
この様に遡るとカラーリングの文化はかなり昔からあったと言えます。
その中で日々進化し多くの技術やデザインが生まれました。
今も尚、毎日進化は止まらず常に新しい物が生み出されています。
今では当たり前になりすぎてしまっていますが、改めて考え直すと本当に奥が深いことばかりです。
知識としてほんの少し知っているだけでも、カラーリングの捉え方が変わってくると思いますのでぜひご参考下さい。
青山・表参道の美容院『Sii(シィ)』は、青山一丁目駅から徒歩5分。カラーと質感改善が得意なプライベートサロンです。独自のヘアケア、似合わせのカラーリング技法、低温デジタルパーマなどとにかく『テクニック×ケミカル』にこだわりを持っています。
Sii/青山一丁目/美容院/ヘアスタイル/ブログ/コラム/口コミ/新井徹
最近のコメント